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マンション管理一般: 防火管理者を保護する規定は必要でしょうか?  
執筆者: naito
発行日付: 2006/1/18
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Question
防火管理者の選出について、”組合役員から選出する”ことを決め、管理規約に条文化しようとしています。選出に関する条文とあわせて、下記のようなケースに対して「防火管理者を保護する記述が必要ではないか」という意見があり、相談に至りました。

<ケース>
不幸にも火災が発生し、出火元以外にも被害が及んだ。防火管理者は日頃、その責務をまじめに遂行していたが、被害が及んだ区分所有者または、それ以外の第3者から”防火管理者”が訴えられ、法廷費用などが発生した。
<保護内容>
このような場合に発生した法廷費用などは、マンションの管理費から負担する。(防火管理である個人に負担のリスクを負わせない)

相談のポイントは、
・そもそも、保護に関する条文は必要か否か
・保護条文を入れた場合の想定されるメリットとデメリット
・保護条文をいれる場合の条文例

本相談を委託管理会社にも相談しましたが、「前例がないのでわからない」という回答のみで、話が進まなくなってしまいました。アドバイスをいただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

Answer
防火管理者の責務は、火災の発生を防ぎ、火災が発生した場合の被害を最小限に留めるために、消防計画を作成し、それに基づいて防火訓練などを実施することにあります。火災を絶対に発生させてはならないとか、被害を一切発生させてはならないという責任を負っている訳ではありませんので、そこは誤解のないように。

防火管理者に責任が発生するのは、例えば消火設備が壊れているのを知っていながら修理もせずに放置していたとか、避難通路に荷物が置かれていて人が通れない状態であることを知っていながら放置していたとか、善良なる管理者としての注意義務を怠り、そのことが原因で被害が発生したようなケースです。

したがって、もし火災による被害が発生したとしても、防火管理者が日頃その責務をまじめに遂行していた場合は、損害賠償責任は発生しません。したがって、保護に関する条文をあえて設ける必要はないと思われます。

もし火災による被害が発生して、防火管理者が訴えられるようなことがあったとしても、その法定費用を管理費から負担するかどうかは、その都度臨時総会を開いて決めればいいだけのことです。あまり細かい保護条文を作ってそれに縛られてしまうより、ケースバイケースで対応されたほうがよいのではないでしょうか?

なお、消防法上、防火管理者は防火権原者が選任します。通常、マンションの場合には管理組合理事長が防火権原者となりますので、もし防火管理者の選出を総会で行うのであれば、規約としては例えば以下のような変更が考えられます。

理事長の役割を定める条文に以下を追加
「理事長は、消防法に定める防火権原者とする。」
「理事長は、総会での選出に基づき、防火管理者を任命する。」

総会の議決事項を定める条文に以下を追加
「防火管理者の選出」

以上、ご参考になれば幸いです。

 
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