老朽ビルや倉庫を住宅などに転用する「リノベーション」

読売新聞 YOMIURI HOME GUIDEの「ニュース」の2003/01/04付記事「老朽ビル・倉庫 住宅などに転用」で、従来取り壊されることが多かった都市部の老朽ビルや倉庫を住宅などに転用する試みが広がっていることが紹介されています。オフィスの深刻な供給過剰による「2003年問題」も”追い風”になっているとのこと。このような動きは単なるリフォームではなく、「リノベーション(刷新)」と呼ぶのだそうです。リノベーションとは、単に時代に合わせて内装や外装を変えたり、設備を更新したりするだけでなく、性能を向上させて新しい価値を建物に加えること。使われなくなったガソリンスタンドをオフィスやカフェに改装したり、廃校舎を起業家支援施設に転用したりするケースもあるそうで、従来の「スクラップ・アンド・ビルド」が常識だった日本でこのような動きが広まってきたことは興味深いです。長引く不況の影響もありますが、日本でも老朽化した建物をすぐに建替えるのではなく、手を加えながら永く使い続けるという考え方がようやく浸透しつつあるように思えます。今後はマンションの大規模修繕を計画する際にも、「リノベーション」がひとつのキーワードになると言えるでしょう。