神奈川マンション研究会「今後のペイオフ対策の問題点について」
フレックスタイムで会社を16:30に飛び出して、神奈川マンション研究会の平成14年度第2回勉強会に出席してきました。テーマは東海東京証券下北沢支店IC課長の齋藤純氏による「今後のペイオフ対策の問題点について」。普通預金のペイオフがとりあえず延期されたので、それほど心配のない話かと思っていたら大間違い。財務格付けから見て、日本の銀行の大半は政府の援助なしではやっていけない現状であることや、インターネットによる取り引きの現時点でペイオフを解禁すると金融システムが不健全なため預金の流出が短期間に起きる危険性があること。普通預金にこのまま預け続けていても決して安心できないこと。プラザ合意による円高誘導政策から始まった日本のバブル経済の炎が、極端な高金利政策で急激に冷水を浴びせられ、その後はマッチで点火しようにも火がつかない状態に陥ってしまったこと。1985年以降の日本経済がハイマン・ミンスキーの恐慌モデルどおりに展開してきており、なんとか最終段階の国際的伝播を食い止めようとしている状況にあること。アメリカが大恐慌からニューディール政策によって立ち直るまでには30年を要したこと等の説明があり、大変衝撃的な内容でした。齋藤氏によれば、とにかく毎日30分は新聞を読むことと、自分で勉強することが大事とのこと。最低でも自分が預けている銀行の株価と利回りだけでも毎日チェックする努力は必要のようです。単に管理組合の資金運用だけでなく、個人的な資金運用のノウハウとしても大変参考になるセミナーでした。セミナー後に行われた忘年会では、築31年のマンションで20年近く広報誌の発行を続けられている大先輩のお話を伺うことができ、まだまだ私は未熟者であることを実感しました(^_^;)。やはりマンション管理は奥が深いです。