失敗知識データベース

科学技術振興事業団が、2003/03/27に「失敗知識データベース」の試験公開を始めました。このデータベースは、科学技術分野の事故や失敗の事例を分析し、得られる教訓とともに データベース化したもので、エンジン故障によるH2ロケットの打ち上げ失敗など、565件の技術的な失敗例を集めて、キーワードによる検索を可能にしています。例えば米同時多発テロで崩壊したWorld Trade Centerビルは、航空機の衝突による程度の被害に対する耐久性は備えた設計だったものの、それによる火災の熱の影響までは考えに入れられていなかったとして、今後は耐熱性を十分に考慮すべきとしています。「失敗は成功の基」と言われるように、人間は失敗することで多くのことを学び、そこで得られた経験を次に活かすことで進化をしてきました。同様にマンションの管理組合役員も多くの失敗をしながら、経験を積み重ねていくわけですが、他のマンションでの失敗例を共有することで、同じ失敗を繰り返さないようにすることができます。その意味ではマンション管理に関するトラブルが書き込まれるインターネットの掲示板は、「失敗例」の宝庫とも言えるわけで、大変参考になります。マンション管理センターの掲示板も以前は有効利用させてもらいましたが、2002/08/26に登録制になってからは、従前の書き込みの閲覧もできなくなり、情報量がめっきり減ってしまいました。「角を矯めて牛を殺す」と言うのでしょうか。掲示板の管理を意識し過ぎたあまりに、せっかくの自由闊達な意見交換・情報共有の場としての機能が失われてしまったのが残念です。