管理組合としての防犯対策の取り組み方

日経住宅サーチの「マンション管理サテライト」の2003/06/09付記事「第30回 空き巣・ピッキング対策」で、管理組合としての防犯対策の取り組み方についての話がされています。2001年の警視庁の統計によると、マンションにおける侵入手口で一番多いのはピッキングで49%。次いで、ガラスに穴を開けてクレセントを回し窓自体を開けて忍び込むガラス破りが18%と増加の傾向にあるようです。無施錠も16%と意外に多く、塀や植栽を足場に2階によじ登ったり、屋上から最上階のバルコニーに侵入するケースに注意が必要のようです。対策としては、やはり補助錠の追加が最も効果的とのこと。ガラス破り対策としては中間膜を挟み込んだ防犯ガラスも推奨されていますが、実際にガラス破りの被害にあったマンション管理士仲間の説明によると、クレセントを回されたガラスには直径数ミリ程度の小さな穴しか残っていなかったようですので、防犯ガラスも万全ではなさそうです。やはり鍵付きのクレセントに変更したり、サッシ等に補助錠を追加するのが良いのでしょう。ちなみに、うちのマンションでは昨年の秋の総会で管理規約を変更して、それまで共用部分だったクレセントを専有部分にしました。玄関ドアの錠が専有部分と定められているのと同じ考え方で、窓の錠であるクレセントについても、個人の判断で自由に防犯対策を取れるようにしたもの。もちろん、単に規約上の問題だけでなく、管理規約の変更の賛否を問う形で、居住者のみなさんの防犯意識を高めるという意味もありました。