マンションの保険を理解しよう

東京マンション管理士会が中野区消費者センターで開催した「第2回マンションセミナー」に参加しました。今回のテーマは「マンションの保険を理解しよう」で、講師はファイナンシャル・プランナーの高屋諭氏。管理組合の理事長経験もお持ちの高屋氏は、ご自身の失敗談なども交えながら、新しいマンション保険の特徴や保険証券でチェックすべきポイント等について解説。特に強調していたのが、複数年契約が有利であるという点。複数年契約の保険料は長期係数表に基づいて計算され、例えば5年契約だと支払い額は4.1年分で済み、税金もかからないことから、これは銀行の年利5%に相当するとのこと。さらに、途中解約したほうがトクというケースもあるようで、例えば30年契約の保険を3分の1の期間が経過した10年で解約すると、77%もの保険料が返ってくるそうです。保険はいったん契約したら満期までじっと待つのではなく、常に今解約するといくらもどってくるのかを計算に入れながら検討をするのがよいようです。また、故意や重過失があると保険の支払いが行われなくなるため、保険会社に事故報告をするときには、よく分からない原因をへたに推測してはいけないことや、支払われた保険金を修繕積立金にプールしておいて、大規模修繕の際にまとめて修理することも可能なことなども教えていただきました。ちなみに、高屋氏はご自身のマンションで毎年保険請求をされているそうで、マンション内で何か事故があったら、保険請求が出来るかどうか必ずチェックする習慣を付けておくのがよさそうです。