シンポジウム2003「管理規約の上手な利用法、教えます」

神奈川マンション研究会の主催で横浜情報文化センターで行われた「シンポジウム2003」に行ってきました。今回のテーマは「管理規約の上手な利用法、教えます」。基調報告は弁護士の石川惠美子氏による「管理規約の上手な利用法」。実際に登記簿を取って共用部分の範囲を再点検すべきことや、管理規約の別表に管理費等の金額が記載されている場合、金額については規約ではないと注意書き入れることをアドバイス。さらに、総会や議事録作成のマニュアルを作成したり、「ボス支配」を避けるために任期制限を設けることなどを提案しました。特別講演では前国土交通省マンション管理対策室長の飯島正氏が「生半可な説明で申し訳ない」と前置きしながら、現在改正作業が進んでいる標準管理規約で議論になっている点を紹介。さらに「マンション管理適正化指針」の作成の際、「コミュニティーの形成」を入れ忘れたことを吐露し、次回の改定の際には入れてほしいと述べていました。最後に横浜市民間住宅課長の寺岡洋志氏は、横浜市のモデル規約の紹介と解説を行い、横浜市内に8,200棟、5,300管理組合が存在することから、「市の中で最大の市民活動」と位置づけて取り組んでいる姿勢を示しました。このシンポジウムに先立って行われた神奈川マンション研究会の総会では、通信事務の効率化のためにメールによる会報の配布も提案されましたが、まだメールを使える会員は多くないようで、電子化には時間がかかりそうです。