建替えの合意形成の難しさ

日経新聞2002/07/11付け夕刊13面の記事「マンション再生の見取り図(上)」で、建替えで住民の合意を取ることの難しさが紹介されています。マンション価格の下落で負担なしの建替えが不可能になり、事実上の計画見送りになった千葉市のマンションでは、当分建替えがないと判断した住居のリフォームが相次ぎ、建替えの合意形成がほとんど不可能な状態になってしまっているとのこと。また、費用負担ゼロでより広い部屋に住めるという好条件の都内のマンションでも、反対住民の話にじっくり耳を傾ける粘りが必要で、建替えの合意形成には相当な時間とエネルギーを費やしたようです。建替えに限らず、マンションでは、何を行うにも住人の合意が必要になります。建替えは遠い未来の話と思っている築年数の浅いマンションも、いずれ老朽化の問題は避けて通ることができません。早いうちから住人の間で良好なコミュニティーを形成し、腹を割ってじっくりと話し合える環境を作っていくことが大事だと思うのです。

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日経新聞の取材