マンションの騒音問題の根本原因

日経住宅サーチの「マンション管理サテライト」2002/08/27付記事「第10回 集合住宅の騒音問題を考える」で、マンションの騒音問題が取り上げられています。法的な観点では騒音が「受忍限度」を越えるかどうかが判断基準になりますが、これは加害者の対策や被害者の落ち度も総合的に判断して決定されるとのこと。問題が起きないようにするには、住人がマナーを守ることがまず基本で、ハード的には防音カーテンを使ったり、フローリングの遮音等級に注意すること。そして、最後に「相手の顔が見えている」かどうかで、音の聞こえ方に大きな差が生じることに言及し、住人同士のコミュニケーションの重要性を訴えています。私も「プロフィール」に書いているように、ペット、騒音等、多くのマンション問題は、隣人の顔も名前も分からないような未熟なコミュニティーに根本的な原因があると考えています。マンションは現代の長屋。他人を思いやる心を持っていて、ちゃんと人付き合いの出来る人でないと、本来集合住宅に住む適性はないのです。しかし実際には、煩わしい隣近所との付き合いは不要と勘違いした人たちが、マンションという集合住宅に集まってくるのが現実。このパラドックスを解くには、やはり管理組合活動を活性化させながら、時間をかけて良好なコミュニティーを形成していくしかないと言えるでしょう。