大規模修繕の支払いが来年度になってしまう場合の対処方法

日経住宅サーチの連載コーナー「住宅ねっと相談室」の2002/12/18付け記事で、大規模修繕の発注が予定より遅れて、支払いが来年度になってしまう場合の対処方法が載せられています。たとえ今年度の予算として承認が取れていたとしても、予算の執行が遅れたことになるので、結論としては今年度の予算の修正と、来年度予算の一部承認を求める臨時総会を開くのが良いとのこと。特に大規模修繕の場合は金額的にも多額の支出になりますので、臨時総会を開いて正式に承認を得ておくべきでしょう。この例のように、会計年度終了後から定期総会開催までの「空白の2?3ヶ月」の間に、総会で未承認の臨時の支出が発生する場合があり、そのような場合に臨時総会を開催すべきかどうかで迷うことがあります。うちのマンションでも、今年10月に実施したカム送り解錠対策がちょうどその時期に当りましたが、理事会で検討した結果、通常の予備費の範囲内であることと、住人の方からも早急な対策を望む声が多かったことから、理事会決議だけで速やかに全戸の一斉対策工事を完了しました。このような予期していない事態への迅速な対応を可能にするために、うちのマンションでは理事会決議だけで使用可能な予備費の予算を設けている訳ですが、臨時の支出がこの空白の2?3ヶ月の間に発生すると困ったことになるわけです。錠の一斉対策工事は全戸の協力がないと実施できません。今回は事前に全戸配布のチラシ等によりその緊急対策の必要性をご理解をいただいた上で、ある意味で理事会がリスクを取った形で緊急対策を行った訳ですが、このあたりの手続きをちゃんとやろうとすると、この期間の臨時支出に備えて、予備費については事前に定期総会で翌年度予算の一部承認という形で承認を得ておくと良いのかもしれません。