長期修繕計画の必要性と作成のポイント

日経住宅サーチの「マンション管理サテライト」の2002/12/24付記事「第18回 長期修繕計画の必要性と作成のポイント」で、長期修繕計画の必要性と作成のポイントが説明されています。長期修繕計画は単なるメンテナンス予定表ではなく、修繕コストの必要額を算出をする側面が大きく、修繕積立金が適正かどうかの判断材料になるとのこと。また、居住者の希望と社会的な普及度を考慮してグレードアップをしたり、埋設配管を露出配管にしてメンテナンス性を向上させたりすることも加味すべきであり、出来るだけ工事を行うタイミングを集中させてコスト削減を図ったり、3年に1回程度の割合で修繕計画を見直すことも必要としています。うちのマンションでは6年前の入居時に、管理会社によって築後15年間の長期修繕計画が全世帯に配られていたのですが、機械式駐車場の維持費が抜けていたり、15年目以降に発生するエレベーターや給排水管の交換工事費用が計算に含まれていなかったりで、あまり信用のできるものではなかったので、築5年目の昨年、今後30年間の長期修繕計画を作成し直しました。それによって当初の修繕積立金では第1回目の大規模修繕で早くも戸当り約32万円の一時金が発生することが分かり、そのことが管理コストの削減活動の大きな原動力になりました。マンションという大きな船に乗り合わせた私たちにとって長期修繕計画は海図のようなものです。それがどの程度しっかり作られているかどうかで、今後の航海が順調にいくかどうかが決まります。大規模修繕工事の際に多額の一時金の徴収が発生してあわてることのないように、早いうちから長期修繕計画と資金計画をしっかりと立てることをお勧めします。