マンションの管理規約について

管理規約とは 一つの建物と土地を多数の区分所有者で共有する分譲マンションでは、一戸建ての場合と異なり、修繕や改築等を所有者一人の判断で自由に行うことができません。マンションの管理を適正に行っていくには、その意思決定方法や、費用負担割合、義務違反者への対応方法などを、あらかじめ全員で決めておく必要があります。また、一つの建物の中に多くの世帯が暮らす集合住宅で、快適な生活環境を得るためには、建物や設備の使用方法等に関するルールを定めて、居住者全員がそれを守ることが大切です。このような基本的なルールを定めたものが「管理規約」です。

標準管理規約とは

国土交通省が制定する「マンション標準管理規約」はこの管理規約の標準モデルとなるもので、当マンションの管理規約も概ねこの標準管理規約に準拠する形となっています。この標準管理規約が約7年ぶりに改正され、2004年1月23日(金)に発表されました。今回の改正は「マンション管理適正化法」の制定や「区分所有法」の改正、マンションの長命化や滞納・ペット問題等、最近のマンションを取り巻く情勢変化を受けて行われたもので、大幅な改正となっています。

改正のポイント

今回の改正での主な変更点は下記の通りです。
(1) 「マンション標準管理規約」に名称を変更し、販売業者が原始規約を作成するときの参考から管理規約変更の際の参考としての位置付けに変更。
(2) マンション管理士その他の専門家の活用を追加。
(3) 建替えに関する規定を追加し、建替えに関する調査や計画・設計等の費用を修繕積立金から取り崩すことが出来る規定を追加。
(4) 共用部分の変更の決議要件の変更や、議事録・議決権行使の電子化に関する規定の整備。
(5) 新しい管理組合業務として修繕履歴情報の整理・管理とコミュニティ形成を追加。
(6) 未納管理費に対して理事会決議により訴訟を可能に。
(7) 窓ガラス等の防犯・防音工事等に関して、その責任と負担を明記。
(8) 共用部分の範囲や、ペット飼育を容認する場合・容認しない場合の規約案文例の記載など、コメントの充実。