定例理事会に書類の捺印タイムを

管理費等の収納方式には、(1)管理費・修繕積立金等が直接管理組合名義の口座に振り込まれる「原則方式」、(2)いったん管理会社名義の口座に振り込み、1ヶ月以内に管理委託費や諸費用を除いた残りを管理組合名義の口座に振り込んでもらう「収納代行方式」、(3)管理会社に振込先の管理組合口座の通帳と印鑑を両方預けておき、1ヶ月以内に修繕積立金だけを別の管理組合口座に移してもらう「支払一任代行方式」の3通りがあります。安全性を考えると、原則方式が一番望ましい方法なのですが、この原則方式を取っている場合、理事長名義の銀行口座から細かい支払いを行う際にも、いちいち支払指示書に理事長印を捺印しなければいけません。安全性と利便性には相反する面がありますので、多少の手間がかかることは仕方ありませんが、理事長の在宅時を狙って夜遅くにフロント担当者が訪問したり、理事長もフロント担当者も互いに苦労していることが多いようです。私がお勧めしているのは、毎月の定例理事会の前か後に、書類の捺印タイムを取ること。数多くの書類の内容を確認しながら、捺印作業を理事長ひとりでこなすのは結構大変な労力を要します。理事会に集まった役員全員が協力しながら、内容確認や捺印作業をしていけば、比較的短時間に行うことができますし、多くの役員の目に触れることで、間違いなどの発見もしやすくなります。翌月の理事会を待てないほど急を要する支払いはほどんどありませんので、この方法で十分に対応できます。フロント担当者にとっても、支払指示書に捺印をもらう手間が少なくなるので、好都合のはず。毎月定例理事会を開くということが前提条件になりますが、ぜひお試しを。

次の記事

バカの壁