大規模・店舗付きマンションの管理組合を活性化するには?

Question
私が購入したマンションは、比較的大規模だと思います(約250戸)。また、1Fには店舗も入る予定です(予定だと9店舗)。居住者と店舗とが共存し、なおかつ規模が大きいマンションだと管理・修繕のために管理組合員が一丸となり、マンションの資産価値を保とうという雰囲気を作るのはとても大変だと思います。このような状況で、注意する点やアドバイスを教えてください。
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Answer
大規模マンションでは住人の顔がなかなか見えてこないので、コミュニティーの形成が難しい面があります。住人同士が顔を合わせて話をする機会も少ないと思いますので、まずは広報誌や掲示板などを使って管理組合(理事会)の活動状況や今後の方針などを積極的に住人のみなさんにお知らせしていくのが良いでしょう。それと同時に、意見箱やアンケート調査によって、住人のみなさんの意見を管理組合が吸い上げる仕組みを作ることも肝心です。私はよくビーカーの中の水に例えますが、ビーカーの中の水を上の方だけ熱していても、全体の水は温まりません。水が温まるには対流が必要です。それと同じように、理事会の考えを広報誌で住人全員に伝えて、逆に住人全員の意見を理事会が吸い上げる形で、マンションの中に「対流」を起こすことで管理組合全体が活性化していくものです。250戸もあるようでしたら、マンション1つで自治会も作られるのではないでしょうか?自治会の主催で夏祭りなども企画すると、コミュニティーの形成に大いに役立つと思います。

また、店舗付きのマンションの場合、マンションを生活の場として考える住人と、ビジネスの場として考える店舗主との間にギャップがあり、トラブルが発生したり、合意形成が難しい面があったりします。とりあえず管理規約でどのようなテナントが入ることを許しているかを確認しておきましょう。場合によっては、規約改正の検討が必要になるかもしれません。最初は事務所や医療機関だったところが、ある日突然焼肉店やゲームセンターになってトラブルになるマンションも実在します。店舗付きマンションでは、住居専用マンション以上に管理組合がしっかりと機能することが要求される言えるでしょう。同時に、自分たちの住むマンションをどのようなマンションにしていきたいのか、それを考えるのは販売会社や管理会社ではなく、自分たち自身なのだということを住人のみなさんにも十分に理解していただく必要があるでしょう。

いずれにしても、新築マンションの場合、「マンション管理は住人が主体性を持って行うもの」という雰囲気を入居当初からうまく作ることができるかどうかがポイントになると思います。みなさん同じマンションを気に入って購入した仲間同士なのですから、そのマンションに対する愛着のようなものは共通のはずです。それをうまくマンションの維持管理への関心に向けてもらうことができれば成功でしょう。入居までは1年半でも、それから先がず?っと長い訳ですから、息切れしない程度にマイペースで勉強を進めてください。