「2:8のパレートの法則」と時間管理

日経BP「Small Biz」の近藤 昇氏のコラム「こうして起こせ、社内情報革命」の「第40回 大企業から中小企業に転じる人への助言」の中で、「2:8のパレートの法則」について触れられています。ヴィルフレート・パレートは19世紀末のイタリアの経済学者・社会学者で、どの国でも上位2割の資産家の資産の累計が、その国の資産の8割を占めることを発見して、これが「パレートの法則」と呼ばれるものになりました。平成13年度のマンション管理士試験の都道府県別の合格者数も、47都道府県のうちの上位2割の9都道府県(東京、神奈川、大阪、埼玉、千葉、兵庫、愛知、福岡、北海道)で全体の82%を占めていますので、見事にパレートの法則が成り立っていますね。このパレートの法則はひところ企業のQC(品質改善)活動でよく使われましたが、最近では時間管理の考え方としても使われることが多いようです。すなわち処理すべき仕事に優先順位をつけて上位2割の課題の解決に全力を注げば、全体の8割の仕事が片付くことになりますので、何も考えずに仕事に取り組んでいた場合に比べて4倍の生産性を生むことができるという訳です。冒頭に紹介したコラムで近藤氏は、リストラや大量解雇が常態化した、変化の激しいこの時代を生き抜いていくためには、自らアクションを起こして状況を把握し、改善していくような自立的・自発的な仕事の習慣をつけることが大事と説いています。私も本業に加えてマンション管理士の仕事や趣味など、やりたいことばかりで、とにかく時間がないことが悩みですが、あれもこれもやろうとせずに、常に優先順位を考えながら、それぞれの上位2割だけに全力を注ぐ仕事の習慣をつければ、少しは時間的な余裕が生まれてくるかもしれません。