日本マンション学会「マンション管理実務連続講座」の第2回を受講

東京都文京区のすまい・るホールで行われた日本マンション学会の「マンション管理実務連続講座」の第2回を受講しました。前半は関東学院大技師の田辺邦男氏による「マンションの長期修繕計画及び大規模修繕」。一般的な過去の事例から、修繕積立金の適正額の目安を入居時から10年目までは4,000?6,000円/月・戸、10年を超え20年目までは7,000?10,000円/月・戸、20年を超え30年までは10,000?15,000円/月・戸とし、小規模マンションや高層マンションではかなり割高になることも実データを用いて明らかにしました。また、大規模修繕の進め方や工事発注方式の違いによるメリット・デメリットを説明しながら、工事の中身を見ずに単に価格を下げさせるのは「安かろう悪かろう」になる危険性があると警告しました。後半は建物診断設計事業協同組合の山口実氏による「マンション設備の修繕項目とその要点」。最近相談事例の多い給水設備の更新・延命方法を中心に説明が行われ、「選択に迷っている管理組合が多いが、どれも100点満点のものはない」とし、金額や工期を比較しながら「選択する勇気が必要」としました。また、建築工事費はほとんどが手間賃であり、材料はその時代で最高のものを使うべきことや、作業をしやすくするために住人全員の協力が必要であることを訴えました。さらに、機械式駐車場の維持費が極めて高額であることにも触れ、今後管理組合にとって深刻な問題になる危険性を示唆しました。機械式駐車場の維持費については、私も2年前に同様の計算を行って唖然としましたが、この計算はあくまでもメーカーが推奨する部品の予防交換を真面目に行った場合を想定したもの。実際にはうちのマンションでは予防交換はせずに、「壊れたら直す」という基本的な考えで、なるべく維持費を抑えてきています。あとは築18年目に予定している機械式駐車場の更新工事を、どれだけ後に延ばせられるかがポイントになるでしょう。