自治会の存在意義

日経住宅サーチの連載コーナー「住宅ねっと相談室」の2003/04/16付け記事で、「町内会(自治会)から脱退できますか」という質問が載せられています。自治会に加入していることのメリットがなく、役員の負担だけが大きいことを理由に脱退を申し出ているものの、組長が取り次いでくれないため、困っているとのこと。かつて町内会が地域コミュニティーの形成のために果たした役割は大きかったと思いますが、住人のライフスタイルの変化に伴い、町内会の存在意義が薄いものになってきたのは事実でしょう。実際、うちも子供が小さかった頃は、町内会に入らないと予防接種などの日程が記載された市の広報が配られないという不都合がありました。しかし、最近はインターネットで市の広報も必要なときにいつでも閲覧できるようになりましたので、あまり意味のないものになってしまいました。自治会に所属している意味を見出せずに、単に義務感から役員を引受けて地域ボランティアとしての仕事だけを強要されるようでは、脱会したい考える人が出ることも仕方のないことでしょうか。実際、うちのマンションが所属する自治会も、あまり積極的な活動をしていないため、自治会費を減額してはどうかという議論もあるようです。マンション等に住む都市生活者にとって、自治会の果たす役割とメリットは何なのか、その意味を大きく見直すべきときに来ているような気がします。