浜管ネットのマンション管理相談・事例研究会に出席

かながわ県民センターで行われた横浜マンション管理組合ネットワークの「マンション管理相談・事例研究会」に出席しました。従来は浜管ネットの相談員に限定して年1?2回行っていたそうですが、今回からは一般の管理組合との情報の共有を目的として公開で行うとのこと。マンションのトラブルはどの管理組合でも共通のものが多いだけに、他のマンションでのトラブル事例を知ることは、自分の住むマンションのトラブル解決に大変役立つものだと思います。とても良い試みだと思いますので、ぜひ今後も続けていただきたいですね。今回の事例研究会では、発表者が6名で、7件の事例が紹介されました。内容的にはソフトの事例が5件とハードの事例が2件。ソフトの事例としては、(1)精神障害が認められる独居高齢者の管理費の滞納、(2)管理組合が水道料金を徴収しているケースで貸借人の水道料金の滞納、(3)居住者の平均年齢が80歳を越える高齢者向けのマンションでのデイ・サービスの改善に応じない管理会社のトラブル、(4)売主が地下駐車場を専有部分として所有して居住者に賃貸業を営んでいるにも関わらず、管理費等を負担していないという不平等など、どちらかというと特殊なケースでの相談例に偏っていたように思いましたが、実際にわざわざ相談窓口に足を運ばれる方は、このような特殊ケースに悩む方が多いのかもしれません。ただし、ちょっと残念だったのは相談者がアドバイスを受けた後にどうなったかのフォローがあまりされていない点。無料相談という限界があるので仕方がないものの、せっかくの事例も相談員のその場での対応を紹介するに留まり、その後の評価や反省に結びつけにくいように思いました。ハードの事例としては、(1)給水管の老朽化が激しいマンションで現地診断を行ったもの、(2)大規模修繕を3年後に予定している小規模マンションで大規模修繕の進め方や業者選定方法などについて助言をしたもの、の2件が紹介されました。横浜市では50戸以下の小規模マンションが管理組合数の4分の3を占めており、本来理想的な設計・監理方式を取ると、1戸当たりの費用負担が大きくなることがネックとなります。そこで浜管ネットが推奨するのが、責任施工方式を基本とするが、専門家(建築士)にコンサルタントとして参加を依頼するという方法なのだそうです。これについては色々と異論もあるでしょうが、いずれにしても、管理組合としては信頼のできる業者や専門家を見出す選択眼が要求される訳で、結局のところ、自分たちの財産は自分たちで守るという意識を持つことが肝心のようです。