ガイアの夜明け「マンション建替え物語」

テレビ東京「ガイアの夜明け」「築46年 マンション建替え物語」を見ました。「諏訪町住宅」(築46年)の建替え決議のドキュメンタリーが中心で、その他に、建替えで従前の1.5倍の面積の住戸を手に入れることができたという東京・大田区の「ヒルズ久が原」、昨年建替えを決議した東京・新宿区の「同潤会江戸川アパート」(築69年)、等価交換以上のメリットを求める住人とデベロッパーが交渉中の東京・品川区の「DIKマンション五反田」(築27年)、既存不適格の問題で建替えを断念した東京・世田谷の「柿の木坂東豊エステート」(築35年)、土地・マンション価格の下落によりデベロッパーが見つからない多摩ニュータウンの「諏訪2丁目団地」(築32年)が紹介されました。「諏訪町住宅」は容積率に余裕があり、等価交換により同じ面積の部屋を無償で取得できるという恵まれたケースでありながら、建替えの合意形成には14年の歳月を必要としたそうです。一番大きな問題だったのは、建替え中の2年間の仮住まい。特に高齢者にとって負担が大きいことから、デベロッパーの女性社員が高齢者の話し相手となり、不安をひとつひとつ取り除いている様子がクローズアップされていました。逆に言えば、住人の不安を取り除くだけで合意形成ができたというのは、等価交換方式により経済的に大きな問題がなかったせいでもあり、容積率に余裕がなかったり、住人が多額の負担を強いられたりするケースでの合意形成はほとんど不可能であるようにも感じました。修繕積立金と同様に、「建替え積立金」のようなものを作って、コツコツと貯めていくしかないですかね。