マンションのメディエーター(調停者)の養成講座

日経新聞2003/07/18付け夕刊13面の記事「身近なもめ事 未然解決 ノウハウ学ぶ人増加」によると、身の回りのちょっとしたもめ事が悪化して裁判沙汰にならないように、話し合いでトラブルを解決する手法を学ぶ人が増えてきたそうです日本メディエーション研究会が立ち上げた「メディエーター(調停者)」の養成講座は、当初弁護士や司法書士ら紛争処理を業務とする専門家を対象に考えていたそうですが、実際には会社員やNPOのメンバーで当事者として紛争に巻き込まれる可能性のある立場の受講者も多いそうです。ちょっとしたトラブルを裁判に持ち込むのは、時間と費用の無駄遣い。ペットや騒音、滞納といったマンション内のトラブルも出来るだけ話し合いで解決したいもの。実際にNPOシヴィル・プロネット関西では今後マンション管理組合の役員やマンション管理士向けに仲介技術を身につける講習会の開催を検討するそうです。かつてはどの地域コミュニティーにも世話役と呼ばれる調停者が存在した訳で、マンションという形で居住形態が変わった現在でも、そのニーズは全く変わることがありません。しかし、多くのマンションではそのような調停者のなり手がいないという現実があります。その現実と理想の間の大きなギャップをどのように埋めていくのか。その課題が私たちマンション住人全員に投げかけられているように思います。そしてそれを解決するのは他の誰でもなく、自分たち自身なのだということに気づく必要があるでしょう。