ペット問題をうまく解決に結びつけたマンション

asahi.com : 住まいの「週間朝日・アエラから」のAERA:2003年7月21日号記事「集合住宅でもペット飼いたい 苦手な人もいるから上手にルール」で、ペット問題をうまく解決に結びつけたマンションが2例紹介されています。埼玉県草加市の「ライオンズタワー谷塚コリーナ」(25階建、352戸、築12年)では、ペット禁止のマンションで犬や猫を隠れ飼いをしていた違反者がペット飼育者の会を作り、厳格な飼育ルールを作ることで、ペット禁止の原則は変えずに特別許可制度を設けることに成功したそうです。誠意をみせるために他の住人に謝罪する会見まで開いたようですが、それでも少数の反対者もあり、信頼関係を築くことがこれからの課題のようです。また、埼玉県越谷市の「越谷スカイハイツ」(292戸、築27年)では、ペット問題担当理事の新設、住人の有志による検討委員会の設立を経て、総会でペット飼育のルールを承認したそうです。現在は飼い主で作る「ペット愛好会」が1軒ずつ訪問調査をしたり、敷地内の糞尿跡を調べるなどの積極的な活動をすることで、飼い主に注意を促すと同時に、飼ってない住人からも理解を得る努力をしているようです。居住者のペットを管理組合の会報で紹介するなど、住人の交流を深めるための取り組みも注目に値します。獣医師の井本史夫氏も指摘するように、ペット問題は「コミュニティーの問題」。単に厳格なルールを定めるだけでなく、時間と労力を惜しまずにマンション内に良好なコミュニティーを形成し、互いの信頼関係を築いていくことが重要のようです。