既存マンションのブロードバンド化

日経住宅サーチの「マンション管理サテライト」2002/07/29付記事「第8回 中古マンションの高速インターネット化への課題」で、共用部分の変更を伴う、既存マンションのブロードバンド化を行う上でのポイントが紹介されています。インターネットにあまり関心のない高齢者の方が多かったり、賃貸化によって多くの区分所有者が建物外に存在していたり、現在のインターネット環境で十分と考える居住者がいたりすると、なかなか合意を取り付けるのは難しいようです。また、設備工事にかかる費用はもちろん、その電気代の負担も、実際に利用しない住人にとっては納得のいかないことになるとのこと。7/22の「今日の話題」で紹介した「インターネットアクセスの円滑化に向けた共同住宅情報化標準」により、基本的にブロードバンド化のための工事は普通決議で可能になりましたが、やはり住人のみなさん全員の合意が得られるのに越したことはありません。私の住むマンションでも、昨日(7/28)、ケーブルインターネット対応工事についての臨時総会を行いました。すでにケーブルテレビ用の配線は入居時から全戸にあるため、11箇所のブースターを双方向タイプに交換し、各戸のテレビ端子をフィルター付タイプに交換するという工事内容のものです。費用はすべてケーブルインターネット業者が負担するという好条件だったため、ほとんどの方から賛成を得ることができましたが、議決権行使書による反対も2票あり、なかなか全員の合意を得ることは難しいことを実感しました。私が作成した議案書や広報誌が分かりにくく、「現在のインターネット契約を切り替えないといけないと誤解されたのでは?」という声もありましたが、確かにマンションのブロードバンド化だの、インフラ整備だのと宣伝しても、果たしてどれだけの方が正しく理解されているのか・・・。総会が無事終わって議事録を作成していると、うちの嫁さんも「で、その工事が終わると、うちはどれくらい速くなるの?」と聞いてくる始末。あのー、うちはADSLなので、ケーブルインターネットの工事は関係ないんですけど・・・。専門的で難しいことを、誰にでも分かりやすく説明できるのが、真に優れた専門家。私はまだまだ未熟者です(^_^;)。