管理会社を入居者の投票で選ぶコーポラティブハウス

日経住宅サーチの「最新ニュース」2002/09/30付記事「シティサイエンス、入居者がマンション管理会社選定」で、奈良県大和郡山市の新築マンション「コーポラティブハウス小泉駅前」では、管理会社の事前のプレゼンテーションをもとに、入居者が投票で管理会社を選ぶ方式をとることが紹介されています。コーポラティブハウスは、マンションの購入者がマンション建設のための組合を結成し、共同で事業計画を進めていく方式で、自由設計やコミュニティー形成が容易に行えるという利点があり、入居後の管理会社も自分たちの手で選ぶというのはごく自然な帰結なのでしょう。具体的には入居者へのインタビューとフリーディスカッションで管理仕様を決定し、それをもとに複数の管理会社からプレゼンテーションを受けて、組合員の投票によって管理会社を選定するという方法だそうです。当然のことながら管理に対する居住者の意識も高まりますので、管理会社の高いサービス品質を期待できるだけでなく、その後の修繕や改良工事等についても同様の合意形成がスムーズに行くように思われます。通常の分譲マンションではなかなかこのようなやり方はできないと思われますので、うらやましいですね。ちょっとだけ気になるのは、すべてが販売会社の主導で行われるということですが、ここまで十分にオリエンテーションを受けていれば入居後にすぐに管理組合が主体性を持って自立できるのかもしれません。マンションの管理組合活動をいかに活性化するかというテーマを考える上でも、ひとつの興味深い事例だと思われます。