団地の一括建て替え制度を創設へ

asahi.com : 生活の「住む」NEWSの2002/10/02付記事「団地に一括建て替え制度」で、法務省が「一括建て替え制度」を創設する方針を固めたことが紹介されています。この制度は、団地型マンションを建て替えるには、1棟当たり3分の2の賛同しか得られなくても、全棟で5分の4以上の同意があれば一括建て替えができるように要件を緩和するものだそうです。ただし、同じ団地内でも棟によって管理が異なり、老朽化の度合いに差がある場合は除かれるようです。しかし、どの程度の差があれば除外されるのかについては、現行の区分所有法の建て替え要件と同様に、その解釈にあいまいな部分を残しそうです。団地型マンションの建て替えには複雑な問題があって、一棟だけが先に建て替えを行うと、後から建て替える他の建物が容積率の面で制限を受けることになったりする半面、団地全体の一括建て替えを考えると、建て替えの必要性のない棟も全体の建て替えに巻き込まれるという危険性もあります。あるマンションでは建て替え推進派と建て替え反対派を別の棟に分けて、建て替え決議が取れた棟から順に建て替えを行っていくというアイデアを検討しているところもあるようです。いずれにしても、団地型マンションの一括建て替えの要件については、今後十分な議論が必要と思われます。