建替えを長期計画に含めたマンション

日経新聞2002/10/04付け夕刊の社会面の記事「プリズム現代第5集 高齢マンション再生(8)」で、「建て替え時期は築後60年」とする長期計画を作ったマンションが紹介されています。東京都西東京市の西原グリーンハイツ(8階建て12棟、720戸)で、物理的な耐用年数よりも、将来の家族、年齢構成や設備類の陳腐化などを推計して、60年をはじき出したそうです。現在築28年目だそうですので、今から38年後の遠い先の話ですが、建て替え時期を具体的に目標設定することで、それまでの修繕計画も効率的に立てることができたようです。38年後というと世代交代も進み、住人も顔ぶれも変わっている可能性もありますので、多くの住人にとってはあまり現実感がないことかもしれません。しかし、早い段階から具体的な建て替え時期の目標を住人の間で共有することにより、逆にそれまではしっかりと建物の維持保全を行って、マンションの寿命を延ばすという意識も広まるように思います。注目すべき取り組みだと思います。